自然にできたもので健康にもいいのに赤ちゃんに蜂蜜がダメなのはどうして?
蜂が花の蜜を集めて作った蜂蜜(はちみつ)は、料理にも利用しますしスイーツにも利用します。
パンケーキにたらりとかけていただくと、自然の甘みがとてもおいしいですね。
蜂蜜は栄養価も高く、昔は病気の時に滋養強壮があるとして舐めるという事もあったと言います。
体にいい物のはずなのに、どうして赤ちゃんは蜂蜜を食べてはいけないのでしょう。
ボツリヌス菌という猛毒を持った菌が蜂蜜に存在していることが・・
全ての蜂蜜に存在しているという事はありませんが、蜂蜜の中にはたまにボツリヌス菌というかなり強い毒を持った菌が存在していることがあります。
ボツリヌス菌は海、山、川などの泥、砂の中に存在している嫌気性菌です。
ボツリヌス菌による中毒ですが、古くは「腸詰中毒」といい表されていたように、死亡率30%という非常に危険な中毒です。
8時間から36時間ほど嘔吐、吐き気、視力障害に言語障害、物を飲みこみにくくなる嚥下障害などが起こります。
最悪の場合呼吸麻痺となり死亡する事もあります。
乳児の場合、乳児ボツリヌス症という症状が出ます。
腸管内で菌が増殖し最初は便秘症状が継続、さらに全身の筋力が低下し体の力が入らなくなります。
飲む力、泣く力も弱くなっていき、筋肉弛緩を引き起こす怖い病気です。
赤ちゃんはこの菌の増殖を抑制する事ができないので、影響を受ける可能性が強く、だからこそ食べてはいけない、与えてはいけないといわれるのです。
いつから蜂蜜をあげてもいいのか
1歳を過ぎると消化器官の能力が上がっていくのでボツリヌス菌の増殖を抑制する事ができるようになっていきます。
腸がもともと弱い子は、もう少し後からあげる方が、安全です。
蜂蜜は栄養価が高い自然からの贈り物です。
質の高い栄養素、自然の甘味などの魅力があるものなので、ボツリヌス菌に負けない年齢になったら少しずつ、食べてほしい食材でもあります。