最近は完全母乳を推奨する産婦人科も多くなっており、頑なな完全母乳によってトラブルが起こるケースもあるようです。
母乳育児自体はもちろんメリットはたくさんあります。母乳がダメという産婦人科はいないでしょう。
問題となっているのはミルクを使わない母乳オンリーの完全母乳育児です。
完全母乳にはどのような危険性が潜んでいるのか?またどうするのがベストなのかについてご紹介していきたいと思います。
母乳の量や出方に個人差がある
完全母乳を推奨している病院では、産まれてすぐから完全母乳一筋なところが多くなっています。
まず子供が産まれた瞬間から母乳がたっぷり出るというママはほぼいないと考えていいでしょう。
「赤ちゃんは3日分の水筒と弁当を持って生まれてくる」というお話しを聞いたことがある方も多いと思いますし、かなりの産婦人科でその話が信じられているようです。
ですが、そういった話を信じている産婦人科の多くは教科書でそう教わったからそう信じている方がほとんどなんだそうです。
完全母乳推奨派と非推奨派があり、これは完全母乳の話だけでなく、どのような出来事でも賛成派と反対派がいるのでしょうがないことだとは思いますが、やはり判断材料になるのはデータではないでしょうか?
確かに赤ちゃんは産まれる前に水分や栄養を溜めこんでいるのかも知れません。
ですが、どちらがより良いかの結論はデータを見るのが一番です。
それと、完全母乳を推奨していないといっても、母乳の方がミルクより良いと思っている産婦人科がほとんどです。
つまり、完全母乳は否定していても、母乳は否定していないわけです。
ミルクで十分といっているわけでなく、母乳の出方や赤ちゃんの体重の減少具合によっては命の危険性があるから完全母乳で母乳が出るまで何も栄養や水分を与えないのではなく、母乳がしっかりと出るまでは併用しましょうねと言っているだけなんですね。
頑なな完全母乳派か、柔軟な母乳派の違いといえます。
大切なことは産婦人科の意見でもママ・パパの考えでもなく、どの方法がより赤ちゃんにとってベストなのかではないでしょうか?
データ的には完全母乳ではない方が赤ちゃんの黄疸などの症状が少ないようです。
詳しく知りたい方は「カンガルーケアと完全母乳で赤ちゃんが危ない」を読んでみてはいかがでしょうか?
独自に1万件以上のデータを集めてデータを根拠に説明されています。
母乳の質はママの食事次第
次に母乳の質について考えたいと思います。
写真付きで見せてもらったことがあるのですが、ずっと母乳で育てていた赤ちゃんがいて、体中に湿疹ができ何をしても良くならなかったのが、母乳をやめてミルクに変えたら湿疹が治まったんだそうです。
あくまでも一つの事例です。
母乳というのは血液から作られていることはご存じでしょうか?
では血液の内容はどのように決定されるかといいますと、食事内容によって決まります。
血管というのは電車でいうところの線路です。
そして、電車が血液で中の貨物が栄養素といえます。
食べた物が胃で分解され、腸で吸収され血液内に取り込まれます。
ということは血液でできている母乳はママの食事内容がかなり反映されることになります。
母乳よりミルクの方が安全などというつもりはなく、免疫力をつけるためなど母乳の方が赤ちゃんにメリットがありますが、母乳で育てるのであれば、ママ自身が食事に気を付けた方が良いということが伝えたいことです。
まとめ
完全母乳というのはWHOが推奨しているということもあり、かなり多くの産婦人科が取り入れています。
完全母乳でトラブルなく元気に赤ちゃんが育ってくれると一番なのですが、母乳の量・質、赤ちゃん自身の体重の減り方など個人差があるものなので、ある赤ちゃんが完全母乳で大丈夫だったからといって、他の赤ちゃんも大丈夫ということにはなりません。
考えるべきは赤ちゃんがスクスクと元気に育ってくれるための臨機応変な対応ではないでしょうか?
完全母乳だ!と意固地になり、赤ちゃんにトラブルを起こさせるようなことだけはあってはならないと思います。
赤ちゃんに良い母乳を与えるためにママも食事内容には気をつけましょう。